家の中に居ると、周りがかたまっているように感じるのに
外に出ると、途端に空気が通り、開放感にあふれ
とても広がった感覚になるのは、何故なんでしょう?
自然の中に居ると、感覚がとても鋭敏になり
普段は聴こえない音まで聴こえそうな・・・
自分はここに居るのに、ここに居ない感覚になることがあります。
リストのピアノ曲「森のささやき」を練習していた時
現在では余りにも、自然環境が変わってしまい
なかなか、自然の中に感じられなくなってしまったものを
作曲家は感じ取り、楽譜に起していたのではないかなぁと
思ったことがありました。
それは、植物の中に在る、命のつながりから始まり
妖精や自然の神様とも一体化している
何だか、少し恐いような
でも、大きな安心感を与えてくれるもの
時を超えて、音楽で、現代人のわたしたちが
また、それを再現し、感じられることは
有難いことだなぁと思いました。
そして、昔は時間の流れも、とてもゆっくりだったのでしょう。
古典的な舞曲、「メヌエット」などを弾いていると
ゆっくりとした3拍子のリズムに
丁寧にお辞儀をし、うやうやしく手を取って踊りだす
人の姿が思い浮かびます。
スピーディーが良いとされる現代人のわたしたちは
つい、せかせかと弾いてしまいがちですが
昔のとても優雅で、ゆったりとした時間の流れを
感じながら弾くのも
タイムスリップした気分になり
良いものだと思います。