2012年3月8日木曜日

おんがくのいまとむかし

家の中に居ると、周りがかたまっているように感じるのに
外に出ると、途端に空気が通り、開放感にあふれ
とても広がった感覚になるのは、何故なんでしょう?

自然の中に居ると、感覚がとても鋭敏になり
普段は聴こえない音まで聴こえそうな・・・
自分はここに居るのに、ここに居ない感覚になることがあります。

リストのピアノ曲「森のささやき」を練習していた時

現在では余りにも、自然環境が変わってしまい
なかなか、自然の中に感じられなくなってしまったものを

作曲家は感じ取り、楽譜に起していたのではないかなぁと
思ったことがありました。

それは、植物の中に在る、命のつながりから始まり
妖精や自然の神様とも一体化している
何だか、少し恐いような
でも、大きな安心感を与えてくれるもの

時を超えて、音楽で、現代人のわたしたちが
また、それを再現し、感じられることは
有難いことだなぁと思いました。

そして、昔は時間の流れも、とてもゆっくりだったのでしょう。

古典的な舞曲、「メヌエット」などを弾いていると
ゆっくりとした3拍子のリズムに

丁寧にお辞儀をし、うやうやしく手を取って踊りだす
人の姿が思い浮かびます。

スピーディーが良いとされる現代人のわたしたちは
つい、せかせかと弾いてしまいがちですが

昔のとても優雅で、ゆったりとした時間の流れを
感じながら弾くのも

タイムスリップした気分になり
良いものだと思います。