2014年10月23日木曜日

ピアノの本はどこまであるの?

レッスンで、生徒さんに真剣な面持ちで聞かれたことがあります。
「ピアノの本はどこまであるの?大人の人は何の本を弾いてるの?」

すぐには、何のことを話しているのか分からなかったわたしですが、
ハッと思いました。
自分がどの本まで進めば大人の人のように弾けるようになるのだろう?
と思ったのでしょうね。

とても難しい質問です。どう答えようかな〜と少し考えました。

こう切り出しました。

「ピアノの本は、すっごくたくさーんあるの。先生もまだ、弾いたことのない
曲もたくさんあるの。学校に図書館あるでしょ、本たくさんあるよね。
ピアノの本、楽譜、曲も、図書館みたいにすごいたくさんあるの。
別に全部弾かなくてもいいんだよ。自分の好きな曲を弾いていいの。
最初のうちは、先生が選んでくるんだけどね。本に色んなお話があるみたいに
ピアノにも色々なお話があるの。楽しかったり、悲しいお話とか、ながーいお話とかね。」

そんなにあるんだぁ〜と、ちょっと、びっくりしたみたいです(^-^)

大人の人でも誤解しがちですが、この曲この教本を弾いているから
上級ね!ということでは、無いのです。

大事なのはどう弾いてるか?ということ。進めば進んでいくほど
ただ弾いてるだけとの差は歴然としてきます。

他の生徒さんとこんな話をしたこともあります。

音楽表現のことを伝えたかった時のことです。

「例えばさ、お話を誰かが読んでくれるとして、その人が棒読みで、すごくつまんなさそうに読んでたらどう?」
「よくわかんないし、つまらない。」
「ピアノも同じだよ。つまんなさそうに、弾かれたら、いくら音が合ってても、リズムが合ってても、伝わってこないよね。」

「この曲のここ良いでしょう〜!ここ、面白いでしょう〜と手品を見せる人みたいに
楽しませてあげようね!」

わたしも残りの人生で、何曲弾けるんだろう?
一度の人生では、到底無理、弾きたい曲が多すぎるといつも思います。
でも、その位魅力的な曲も多いし、ピアノは深いです。

皆がコレ!という自分の曲と巡り会えたら良いなと思います。