2013年7月29日月曜日

聴くこと、見ること、感じること



このところ、色々な模様の折り紙をチョキチョキと切っています。
教室の「小さな音楽会」で使うためですが、
今回は「聴くこと」がテーマ。

聴き手の感性を育むことが、目的です。
もちろん、演奏者も他の方の演奏を聴く時は
聴き手になります。

音楽でも・・・絵でも・・・
「わからないから~」と自分の感想を言うことを敬遠する方も
多いですよね。

芸術に触れて、人は何かしら心揺さぶられると思います。
自分とフィットしないこともあると思いますが、
それも含めて何かしら感じていると思います。

「こんな気持ちになった。」
「こんなイメージが湧いてきた」等・・・

頭で考えるのでなく、ハートで感じることで
普段の生活では、得られない
違う世界を見ることができたりもします。

「良い、悪い」で、斬るのではなく
自分の心の中のどの部分が反応しているのだろう?と
観るのも面白いと思います。

用意した切り紙は、言葉の代わりに色や形で
音楽を聴いた感想を表現してもらい
みんなで、コラージュを共同制作をしてもらおうと思っています。

どんなコラージュが出来上がるか、とても楽しみです。

前に友人が出品した書道展に行き
1つ1つの作品が素晴らしく泣いてしまったことがありました。
わたしは、書道を習ったこともなく、技術的なことも何もわからないのですが
そういうものを超えたパワーが伝わってきました。

それを、同じく書を勉強している方にお話したら
「そういうことを感じられるあなたも素晴らしいんですよ。」と言われ

「表現者も観てくれる方も同等、観客がいて作品の存在が輝いてくる。」
と教えてくださいました。

確かにそうかも・・・と思います。
わたしの演奏を聴いた方から、こちらが意図してないことまで
感じ取られ伝えられたことも、たくさんあります。

1つの表現が「聴き手」の中で反応し、多彩な広がりを見せ始めるんですね。

「小さな音楽会」で、会場に集まる方々の
ハートが大きく開いて色々なものが飛び出してくるのを楽しみにしています。

2013年7月13日土曜日

お母さん見て!!

小さなお子さんだと、まだ、一人でレッスンに
通ったりできないので
その期間、ご両親が付き添いされ
レッスンも見学されることが多いです。

新しく始めたばかりのピアノ
新しい先生
覚えなきゃいけないたくさんのこと

最初は慣れないことばかりですし
小さな生徒さんは、クタクタになってしまうかもしれません。

そんなレッスンの中でも
「うまくできたね。」とわたしが褒めた時
「あれ~?」ちょっと間違えちゃった時も
みんなする行動があります。

それは、お母さんの顔を見ること。
褒められたときは得意そうな顔で
失敗しちゃったときは、恥ずかしそうに・・・

その姿を見る度に、「お母さん」の存在の大きさに
かなわないなぁ~と思ってしまうのです。

どんな時も自分の気持ちや様子を共有していて欲しい
お母さんはどう思っているんだろう?
そんな気持ちが伝わってきます。

家での練習について訊ねられることも多いのですが
一人ぽっちで練習するというのは
子供にとってはとても孤独で不安な気にもなるものです。

小さいうちは、側に居て「お母さんは見ているんだよ。」と安心させて
あげるといいと思います。

教えているうちにイライラして怒ってしまうという話を
よく聞きますが
一方的に「こうでしょ。」というのではなく
一緒に考える、一緒にわからないところを解決していく
という方がオススメです。

「ピアノって難しいね。でも、ここまで進んだね。」と
子供の気持ちに寄り添い共有することが大切だと思うのです。

中には一人で黙々と練習する子もいます。
じっくりと取り組むのが得意な子、
ピアノの世界に惹かれて楽しむことを覚えた子は
逆にあまり干渉されたくないようです。

それでも、「あなたの演奏、聴いてたよ、よかったよ。」と
関心をもってくれることは、本当に嬉しいものです。

誰かが見ていてくれる。聴いてくれている、というのは
心にハリが出るものです。
がんばろう!きれいに弾けるようになりたい!と自然に思えます。

ご家族やお友達がピアノの練習を頑張っている時
少しの時間、耳を傾け聴いてみてあげてください。

あなたの頑張りを見てますよ、ちゃんと聴いてるよ
という様子に
励まされ長い道のりも歩き続けようと思えるのです。