2013年5月30日木曜日

音のエネルギー

「虹の彼方に」という有名な曲があります。
冒頭のメロディ、最初の音からいきなり1オクターブ上の音へ

演奏していたわたしは
「そんなに簡単に弾かないで!」とジャズピアノの先生に言われてしまいました。
はじめは、何を言われているのか分からず・・・

先生はそのメロディを歌ってみせてくれました。
お腹に力を入れないと、いきなりのオクターブは
とても歌えません。

音と音の間に繋がるエネルギー
まさに虹が空に掛かるように、大きく伸び伸びと
広がる力強いエネルギーです。

わたしは、音を点と点としてしか、捉えていませんでした。
ただ、音が移動しただけ
音と音の間を意識できていませんでした。

それ以来、メロディを口に出して歌ってみることは
大切だと思ってきました。
ピアノの鍵盤上では、指を少し動かしてポン!と簡単に
弾けてしまうことが落とし穴なんですよね。

指を動かすことに気を取られ
指で歌うことがおざなりになってしまいます。

ジャズのレッスンでは、いわゆるスキャットと言われるものを
歌いながらフレーズを弾くことをよく練習させられました。

ちょうど、おしゃべりのイントネーションみたいに
細かいアクセントや、強弱が付くので
その微妙な表現を口で歌うことで
指に繋げていく作業でした。

クラシックの場合は、長い音を使ったメロディも多いので
音が伸びている間
音と音の間
音がどこへ終着していくのか?
大きな流れ、エネルギーが動いていくのだと思います。

五線譜の横のラインに交わる
音符の縦の線ばかり見ていると
音楽の流れが想像できなくなってしまいます。

前に切り絵作家の蒼山日菜さんの
楽譜を切り絵にした作品を写真で見たことがありました。

立体的な楽譜といった感じです。
五線が曲線にもなっていて美しかった☆
音楽が聴こえてくるようでした。

こんな楽譜だとイメージしやすいのになぁと
思った記憶があります。

エネルギーが動いて流れていくことを
いつも体感しながら弾いていけたら、と思います。

2013年5月9日木曜日

レッスンバッグ

楽譜を持ち歩くのに欠かせないのが
レッスンバッグですね。
A4サイズの楽譜を何冊か入るバッグというと
丈夫で大きさもあって・・・と選ぶと

よく友達からは「お医者さんバッグみたい。」とからかわれました。
わたしだって、みんなみたいな可愛い小ぶりのバッグ持ちたい!

でも、使用頻度が多いので、結局からだのわりには
大きなバッグばかり持ち歩いていましたね~

ちいさな生徒さんはカラフルな素敵なレッスンバッグを
持ってきてくれます。
お母さんの手作りだったり、ト音記号や音符、鍵盤が描かれたもの

自分で作ったマスコットが付いていたり、
いまは可愛いバッグがたくさんあるんですね。

「のだめカンタービレ」ののだめちゃんが
鍵盤柄のレッスンバッグを持っていましたよね。
てんとう虫も付いていたかな?

あれ以来、黒がベースの大人も持ち歩けそうな
鍵盤柄のレッスンバッグを楽器店などで
見かけるようになりました。

わたしも1つ欲しいな~と思っています。

鎌倉でのレッスンの帰り、電車に乗って
シートに座ると
お隣の年配の男性が鍵盤柄のレッスンバッグを
抱えているのに気付きました。

同じ音楽を勉強する仲間
親近感がわきます。

楽器は持っていないようだけど、何を習われているんだろう?
バッグから楽譜を取り出されて、目を通している様子です。

目に入ってきた楽譜には、エチュードと書かれている短い曲で
音を1つ1つ取られているようでした。

これからレッスンなのかな~
ひたむきな思いに心が熱くなります。

何かを学び続けるということは
体の中から自分でも思いもよらないパワーが
出てきたりもします。

そして、その一途さは見ていて
本当に清々しく気持ちが良いものです。