2012年3月29日木曜日

音楽のお手紙

昨年、「音楽のお手紙」というテーマで
発表会を行いました。

生徒さんが発表する曲をお手紙に見立てて
どなたかに、自分の想いを曲にのせて届けましょう。
という企画です。

ただ、曲を弾く、ということだけでなく
聴き手の方のことを想像して
自分の伝えたいことを伝えてみよう!
こんなことに、チャレンジしてもらいました。

小学生から社会人の方まで
皆さん、それぞれ悩みながらも
取り組んでくださいました。

「音楽のお手紙」作成シートというのを
皆さんに記入してもらい

自分が誰に聴いてもらいたいのか?
どんなことを伝えたいのか?
相手の方に、どんな気持ちになってもらいたいのか?
を考えていただきました。

「難しい、難しい~」
とみんな悩んでいましたが

曲を弾く際に、丁寧に取り組むようになる、とか
誰かのために・・・と思うと気持ちが引き締まったり
音を出す時に、無意識に弾かなくなる等

変化を感じることがあるようでした。

ある生徒さんのレッスンをしていた時に
もともと、歌の曲をピアノソロにアレンジしたものを
弾いていたのですが
原曲にあるメロディの柔らかさや流れのようなものが
欠けて聴こえてしまっていました。

作成シートを見ると
お母さんに宛てたお手紙の様です。

「お母さんにこの曲を聴いてもらって、どんな気持ちになってもらいたいの?」
と聞いてみました。

「やさしい気持ちになってもらいたい!」

「それを音で伝えましょうか?」

次の瞬間、生徒さんが弾き始めたメロディは
とてもやさしくうたわれていて♪♪♪

わたしは本当にビックリ!!しました。

指をこうしてとか、技術的な指示はせずに
ただ、お母さんへの想いを聞いただけです。

あとから、教えていただいたのですが、
この曲は、お母様が大好きな曲なのだそうです。

こういう風に弾きたい!という強い願いが
指の動かし方やタッチを変えてしまったのでしょうか?

改めて、人間の能力の素晴らしさや
無限の可能性を知ることになりました。

生徒さん達の「音楽のお手紙」は
家族へ
震災で被害にあわれた方達へ
アフリカの国の小さな女の子へ

国境を越えて世界へも広がり伝わったことと思います。

リズムや音でコミュニケーションを取っていた時代もありました。

音楽のもっている根源的な力を
もっともっと、信じて
もっともっと、輝かせていくことができるに違いないと確信しています。

2012年3月22日木曜日

大丈夫

21歳の時に、友達と二人で
ピアノ教室を一から立ち上げたことがありました。

いま、思うと・・・
よくあんなことをしたなぁと思うのですが
若かったんですね!
怖いもの知らずでした。

残念ながら、わたしは半年程しか
たずさわらなかったので
プロフィールにも書いてないのですが

この期間に得た経験は
いまとなってみれば、宝物です。

自分たちで、教材を作ったり
生徒募集、教室の運営、お金のことまで・・・
夢中になって働きました。
教室に泊まることも、よくありました。

グループレッスンの体験レッスンの前に
動物たちのペープサートを作っていたときに
友達が、「どうしよう、どうしよう~」と
不安そうにしていました。

彼女は几帳面で、何でも計画通りに進める
しっかりとしていて、高い理想と情熱を持った人

わたしが「大丈夫だよ」と
のん気に言うと

「その、まなみちゃんの根拠のない「大丈夫」に
いつも救われるんだよね~」
と言ってくれたことを覚えてます。

よくみている人も居るものです。
確かに、わたしの「大丈夫」には
何の根拠も無く
ほとんど、口癖なのですが

誰かに言ってはいても
自分の為のような気もします。

うまくいかないとき
自分が至らないなぁ~と落ち込んでしまうとき
前を向いて進む気力がわかないとき
不安や心配が心を悩ませるとき

誰かに根拠はなくても
「大丈夫」と言われたら
ホッと気が緩みます。

気が緩んだら、ラク~な気持ちになり
状況は変わってなくても
根拠がたとえなかったとしても

ピリピリ、キリキリとした緊張した世界から抜けられます。

「大丈夫」は魔法の言葉なんですね♪

2012年3月15日木曜日

好きは表現の始まり

わたしの教室では、だいたい年に1回発表会をします。

それとは別に「小さな音楽会」という
テーマを決めて行う会もしますので

年に2回くらいは、ステージに立ちます。

目標があると、やる気になるというのと

人前で弾くことに慣れること

達成感を味わってもらいたいため

大変かな~と思いつつ
やっていましたら・・・

発表会が終わったばかりなのに
「今度の発表会はいつ?」と
聞いてくる子が続出・・・

わたしが子供だった頃には
発表会が楽しいなんて思ったことは
一度もなかったのに^^;

いまの子供たちはステージを楽しめるのですね!

曲もなるべく どんな曲が弾きたいのか?
相談しながら決めるのですが


☆絶対に短調しか弾かない男の子
(理由はかっこいいから!)

☆速い曲が好きな子

☆優しい雰囲気のペダルを使った曲が良いという女の子

彼らが曲を自分自身で選ぶということを
繰り返していくうちに

自分の好みというものも、自覚するようです。

これが弾きたいという情熱や憧れは
思いがけないパワーを生み出します。

なんとなく、これが好き、魅かれるというのは
感性を磨く
とてもたいせつな練習だと思うのです。

自分が何を表現したがっているのか?

自分の心の中に
いま、どんなものがあるのか?

そんなことを発見して
見つめていってくれたらなあと、思っています。

2012年3月8日木曜日

おんがくのいまとむかし

家の中に居ると、周りがかたまっているように感じるのに
外に出ると、途端に空気が通り、開放感にあふれ
とても広がった感覚になるのは、何故なんでしょう?

自然の中に居ると、感覚がとても鋭敏になり
普段は聴こえない音まで聴こえそうな・・・
自分はここに居るのに、ここに居ない感覚になることがあります。

リストのピアノ曲「森のささやき」を練習していた時

現在では余りにも、自然環境が変わってしまい
なかなか、自然の中に感じられなくなってしまったものを

作曲家は感じ取り、楽譜に起していたのではないかなぁと
思ったことがありました。

それは、植物の中に在る、命のつながりから始まり
妖精や自然の神様とも一体化している
何だか、少し恐いような
でも、大きな安心感を与えてくれるもの

時を超えて、音楽で、現代人のわたしたちが
また、それを再現し、感じられることは
有難いことだなぁと思いました。

そして、昔は時間の流れも、とてもゆっくりだったのでしょう。

古典的な舞曲、「メヌエット」などを弾いていると
ゆっくりとした3拍子のリズムに

丁寧にお辞儀をし、うやうやしく手を取って踊りだす
人の姿が思い浮かびます。

スピーディーが良いとされる現代人のわたしたちは
つい、せかせかと弾いてしまいがちですが

昔のとても優雅で、ゆったりとした時間の流れを
感じながら弾くのも

タイムスリップした気分になり
良いものだと思います。

お知らせ♪

いつもブログを読んでくださる皆様へ

本当にいつもお読みいただき、ありがとうございます!
感謝の気持ちでいっぱいです。

最近は大人の方でも、楽しんで初めてピアノを習い始められたり
また、再開される方が増えてきました。

お仕事や家事、育児をされた上での、ピアノの練習の時間を取ることは
とても大変なことです。

皆さん、それぞれが自分に合った形で、ピアノを続けていくことが
とても大切だと思います。

そこで、よろしければ、ピアノのことに関する疑問、不安、悩みなどがありましたら
ご相談にお答えしますので、どうぞお気軽にメールをください。


☆ピアノのレッスンに忙しくて行けない方

☆初心者で何から手をつけたらいいのかわからない方

☆再開されたいけれど、不安な方

☆教材の選び方がわからない方

☆練習していて感じる疑問、不安       などなど


もちろん、実際に見てみなければ、わからないことは
沢山あると思いますが
何か、小さなことで引っかかって、前に進めないとしたら
とてももったいないことですので

わたしの分かる範囲でしか、お答えできないとは思いますが、
お役に立てることがありましたら
お答えさせて頂きます。

一家に一台ピアノを!がわたしの目標です。
みなさまの音楽と歩む素敵な人生を応援しています☆☆☆


メールアドレス  manami1044♪gmail.com(♪を@に替えてお手数ですが、お願い致します)

            五十嵐まなみ