2012年12月27日木曜日

自分を信じなさい

いまの子供たちは、とても忙しい毎日を過ごしています。
わたしが子供だった頃からは比べものにならない程。
たくさんのお稽古事に通い、
塾にも通う毎日
そして、もちろん学校にも

そんな中で、ピアノという、地道に付き合っていかないと
上達していかないもの
コツコツとした積み重ねが必要なものを続けていくことは
はっきりとした形が見えづらく、モヤモヤとした気持ちになるのかもしれません。

レッスンで、生徒さんが「こうやってみて」とわたしが出した指示を
やってみる前から「出来ない、ムリ」と言うことがあります。

「最初はゆっくりでいいんだよ」と言っても
ゆっくりさらうことは、カッコ悪い、もどかしい、と思ってしまうようです。

いまは、スピード・簡単さを求められる時代
何でも、すぐさま結果が出ることが良し!とされます。

でも、本当に大事なことって、そんなにすぐ手に入りませんよね?
ある程度時間が経たないとわからないこともあり
子供たちに、こういうことをわかってもらうのは、難しいかもしれません。

「うまくできない」ことに向かい合うのも勇気がいりますよね。

そんな時に、最初から上手に出来る人はいないこと
ゆっくりキチンと弾けないと
速くキレイに弾けないこと
逆に、ゆっくりと弾くことは、難しいんだと説明します。

それでも、「ムリだ」と言っていた生徒さんには
とっさに、「自分を信じなさい」という言葉が口から出てきました。
あとから、難しいことを言っちゃったかな~と思いましたが

その言葉を聞くと、生徒さんの顔つきがキリッと変わり
ゆっくりと課題を弾き始めました。

何かを感じてくれたのかもしれないな~と思います。

ピアノは義務教育ではないし、
生きること、生活にそのまま直結するようなものでもないし、
どちらかというと、心の豊かさを育むものですよね。
心の豊かさを作るものは、他にもたくさんあります。
個々の好みもありますし・・・

でも、こうやって、機会が与えられ、ピアノに触れられる時間を持つことが
出来るのであれば、

何かとじっくりと向き合うことの大切さ
すぐに結果を求めない心の余裕
1つ1つ丁寧に手や指を含めて、自分自身を育てること

そんなことを小さな頃から体験し学ぶ時間にしてほしいなと思います。

2012年12月8日土曜日

不純な動機

ピアノを専門に勉強したいと思ったのは
小学生の高学年くらいからでした。
早いですね~とよく言われますが
かなり、不純な動機でした^^

父の年の離れたいとこに音大生のお姉さんがいて
その方が、とてもきれいで優しくてピアノが上手で~
憧れていました。

音大に行けば、お姉さんのようなステキな女性になれるに違いない!
というカン違いからでした^^:

早く進路は決めたものの、そんな動機なので
練習もろくにしないで・・・
甘かったですよね~~
厳しい世界なのに、わかっていませんでした。

音大受験の時に、やっと、目が覚めるのですが(遅すぎますね)
入学してからも、ヒェ~~となりました。
当たり前ですが、皆ピアノが上手い!!
練習室でもくもくと何時間も弾き続ける。

わたしは相変わらずマイペースで、アルバイトもしたりしていましたが
先生にも期待されているような方々は、
かなりの練習をしていたと思います。

振り返ってみれば、ステキな女性になれたかどうかは?だし
ガッツのない音大生でしたが・・・

ピアノから離れてしまうと、空っぽになってしまう感じがして
(そういう時期もありましたが・・・)
やっぱり、大切なもの、一心同体なんだと思います。

有難いことにピアノ講師としてお仕事をさせてもらえ
不純な動機が導いてくれたのかな~?と
勝手に思っています。

今さらですが、ちゃんと授業を聞いていれば良かった・・・とか
色々思いますが
そんなものなのかも知れませんね。

教えながらも学んで~
学びつつ教えて~
自分の変化や年齢を重ねるごとに
新たな見方も広がっていき

1人1人の生徒さんとの出会いがわたし自身の糧となっています。

昨日、久しぶりに大きな地震がありました。
ちょうど、ピアノをポリッシュで磨いていたのですけど・・・
地震が収まった後に、
当たり前が当たり前でないこと、
日常が沢山の幸運の上に成り立っていることなどを
嚙みしめていましたが、

揺れが収まり、、、、ピアノが弾きたいと強烈に思いました。
他にも心躍らすこと素敵なこと楽しいことは、たくさんたくさんあるけれど・・・
わたしはピアノを弾いていたいんだ。と
そんな気持ちが心の奥底から湧きあがってきました。

ピアノに向き合うのも辛い時もたくさんあったけれど
いま、きっと、良い状態で向き合えているのだと思うし、
時間が許されるものならば、ずっと側にいたい音を聴いていたいと
思いました。

弾き始めてかなりの時間が経ったけれど
やっと、ピアノさんが心を開いてくれたのかな?
相思相愛になれるといいんですけど(笑)