明るい、暗いだけで世の中出来ているものでもなく
楽しい、悲しい、だけでもなく
音楽には長調と短調があるけれど
強弱記号も付くとどうなるんでしょう?
最初は長調で明るい感じなのだけれど
強弱記号はpiano(ピアノ、弱く)
staccato(スタッカート、音を短く)の記号も付いてますので
軽やかな感じで弾かれていました。
とても可愛らしい感じです。
中間部、曲調が変わります。
転調(調が変わること)して、イ短調に
でも、mezzo forte(メゾフォルテ、やや強く)という指示
短調という印象が強かったようで
線が細く、さみしそうな感じに聴こえました。
「ここ、短調なんだけれど、メゾフォルテだよね?」
「あっ そーだ!」
少し音量を上げて、この中間部を弾きました。
「どんな感じする?」
「う~ん・・・」
どんな感じじゃ、曖昧すぎるよね~
子供にとって、言葉だけで表現することは
なかなか難しいことなのです。
こんな時に活躍するのがお天気です。
毎日変わっていく天気
子供もそれを肌で感じ、体験してきています。
「お天気でいうと、どんな感じ?」
「雨!」と即座に答えが出ます。
「そ~だよね~ちょっと、激しい感じもするもんね。」
「うん、たくさん降ってる」
「雷とかも、鳴っちゃうかもね。」
とイメージを膨らませていきます。
そして、すぐに今度は長調に転調
「あっ、晴れた!!」
crescendo(クレッシェンド、だんだん大きく)していくメロディ
「太陽が出て来た~」
とお天気でストーリーが作れました。
イメージできると気持ちも定まります。
なんとな~く、こうかな~?と弾いていたときよりも
自信を持って、音を作れるようになりました。
やっぱり、はてな?で弾いてしまうと
聴き手にうまく伝わりません。
いくら音がちゃんと取れていても
何も訴えかけてこないのです。
伝えたい内容が明確になることで
音は生き生きとしてくるものなんだなぁと思います。